※注意!この記事はちょっとだけカッコつけて書いてます。
「営業マンなら、喋りが上手くてナンボでしょ?」
ずっとそう思っていた。
新卒で商社に入り、その後メーカーの営業として働いていた頃、私は人と話すのが苦手で、説明も下手だった。
社内の打ち合わせでは自分のスピーキング能力のなさを指摘され続け、劣等感を感じる毎日だった。(この時はつらかった・・・)
でも、そんな私が某電機大手企業を相手に売上を40%アップさせ、最終的に「社長表彰」をいただくことができた。
武器にしたのは、巧みな話術ではなく、自分が喋らなくても仕事が回る「仕組み」を作ること。そして、相手の言葉を論理的に整理して「形」にすることだ。
この「不器用なりの生存戦略」こそが、後に私をITエンジニア、そしてDXリーダーへと導く最強のスキルになったのだと思う。
1. 「説明しない」ための資料術

打ち合わせで気の利いたことは言えない。質問されても、スマートに返せない。
そんな私が徹底したのは、「喋らなくても、すべてが伝わる資料」を作ることだ。
特に意識したのは、相手の脳に負荷をかけないこと。
たとえば、システム画面のイメージを共有する時、私は絶対に「スライドを分けない」ことにこだわっている。
画面を見て、次のページで機能説明を読んで……という往復は、相手の理解を妨げる「ノイズ」でしかないからだ。
1枚のスライドの中で、画面と機能が直感的に紐付くように配置する。
この小さな配慮が、顧客の「わからない」という不安を取り除き、「この資料は安心できる」という絶大な信頼に変わっていった。
2. 独学のAccessが教えてくれた「仕組み」の力

営業として結果を出す一方で、私は密かに「仕組み化」にハマっていた。
200種類もの製品単価見直しが必要になった時、手作業では限界があると感じ、独学でAccessを駆使してツールを自作したのです。
社長表彰をいただけたのは、根性で回ったからではなく、ITの力を借りて「ミスなく、速く、論理的な提案」を続けた結果だったからだと思う。
3. ITの世界で見つけた「自分だけの武器」

30代でIT業界へ転身した時、不安がなかったわけではない。
しかし、現場に入って過去の経験が活かされ、次第に自信が持てるようになってきた。
先輩が説明する資料も自分で作成し、太鼓判をおされることもあった。
「技術がわかる」だけのエンジニアはたくさんいるのだと思う。
でも、「現場の不便さを理解し、それを解消するための道筋(資料や設計)をロジカルに示せる人」は、驚くほど少ないのだ。
システム導入の提案では、「今の現状」と「システム化後の業務フロー」を一枚の図に凝縮する。そこに定性的なメリットと、定量的なコスト削減効果を書き込む。
この「情報の構造化」こそ、私が営業時代の苦労の中で磨き上げた、何物にも代えがたいスキルでした。
おわりに:弱点は「武器」に変換できる
「説明が下手だから」と始めた資料作りは、今では複雑なシステム要件をシンプルに解き明かす、私にとっての最強の武器になった。
もし、今の仕事で「自分には向いていない」「弱点がある」と悩んでいるなら、それを補うために何ができるかを考えてみると良いと思う。
その「不器用な工夫」の積み重ねが、数年後、あなたを誰も真似できない場所へ連れて行ってくれるはず(たぶん)。
私も、元営業マンのITリーダーとして、これからも現場の「不便」を「仕組み」で解決し続けていこうと思う。


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